鈴木マサルゼミナール【TEXTILE CITY】
今回は、先週本学のギャラリーで行われた鈴木マサルゼミナールの展示【TEXTILE CITY】の模様をお届けします! (撮影:鈴木マサル先生)
通常のプリントテキスタイルには柄が繰り返し展開する「リピート」という制約があります。
柄が同じピッチで繰り返されることで視覚的なリズムが生まれ、どこまでも広がる模様となって様々なものを装飾する要素となりますが、このリピートは毎日、朝昼晩と同じことが繰り返される我々人間の営みにも例えられたりします。
ただ、じっさいの我々が生きる日々には様々なことが起こります。同じような事柄でも微妙に変化し、自分1人だけで成立することは少なく様々な人との関わりは予想のつかない変化を生みます。
リピートの持つ意味や概念も時代背景と共に変わりつつあり、全てが一定に繰り返される古典的な形だけではなく、不規則な要素も時としては強く求められることも出てきました。
そういったある一定の秩序と変化が同居している状況や環境を「街」に見立て、架空の街並みをプリントテキスタイルで作り上げることを試みました。
まずは思い思いに街をイメージした原寸のドローイングを繰り返し描き、それをデジタルを介さずダイレクトに製版します。
各自が描いたその街を作者を限定することなくランダムにチョイスし、ランダムにプリントする事でリピートが存在するようなしないような、秩序があるようで様々な変化を感じるテキスタイルを制作しました。
さらにそれを一定の巾で裁断し、部分的に組み替えることで混沌とした、風景や環境を生み出すことを試みています。
大きく変化した近年の社会情勢、価値観、他者との関係性、装飾というものがもつ価値観等、様々なものを示唆し、内包した空間を体感していただければと思います。
テキスタイルに囲まれることで、自分が街並みの中を歩いているような感覚になる構造の展示でした。
夜は光と影の演出も相まって、とても幻想的な空間です。
この展示は10/4〜6に開催されました。
…見逃してしまった方に朗報です!!
今週末に開催される”東京造形大学CS祭”にて、展示と販売が行われます!
ご予約不要ですので、みなさまぜひぜひお越しください◎
CS祭ではどのように展示されるのか、とっても楽しみです!
日時| 2022年10月14日(金) 12:00 ~ 19:30 (入場は18:30 まで)
10月15日(土) 10:00 ~ 19:30 (入場は18:30 まで)
10月16日(日) 10:00 ~ 18:30 (入場は17:30 まで)
場所| 東京造形大学(東京都八王子市宇津貫町1556)
交通| JR 横浜線「相原駅」より無料スクールバス5分・徒歩約15 分
詳細| http://www.zokei.ac.jp/campuslife/cs/
小野寺