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卒業生の活躍 山本郁子さん ㈲福田織物

山本郁子
Yamamoto Ikuko

2014年 東京造形大学テキスタイルデザイン専攻 卒業
2016年 東京造形大学大学院デザイン研究領域 修了
2016年 染色工場 入社
2019年 ㈲福田織物 入社
現在 先染めテキスタイルのデザイン、オンラインストア責任者


現在、会社ではどのようなお仕事を担当されていますか?またやりがいはなんですか?

先染めテキスタイルのデザイン・生産管理、小ロット対応の生地のオンラインストア責任をメインに担当し、実際に工場に入って織り作業に入ることもあります。
デザインでは、お客様の思いがけているイメージを汲み取り、具体的にどう生地に起こしていくかを考えて現物をつくっていくのはとても面白いです。
福田織物のオンラインストアでは、自社の生地をどうやって販売していくかを自分で考えて発信できるのはやりがいがあります。

 

進む道に迷いはありましたか?(現在の会社選びや業界全般など)
転職という形で福田織物に入社しましたが
社会人になってからのほうが、自分の得意不得意・向いている方向性が明確になっていたので特に迷いはありませんでした。
会社選びは色々な織物会社を調べ、保有織機の種類・得意生地の方向性・地域性を重視し
福田織物は得意素材が明確でありながらも、産地の括りにとらわれない生地づくりをされていたので面接をお願いしました。
入社してからは工場(こうば)の仕事もしてみたかったので、工場の研修からさせてもらい
工場に入りたいという女性は珍しいとのことで、基本から教えて頂き理解が深まりました。
現在では先染め柄のテキスタイルデザインも任されるようになり、前職の染色工場での経験も色出しの段階などで現在も役立っています。

 

テキスタイル専攻を選んだ理由、きっかけ、始まりはなんですか?
高校生の頃、グラフィックや映像科を目指して、予備校に通っていましたが
課題の色彩構成を製作しているときに、予備校の先生から
色使いが面白いから「テキスタイルデザインが合っているかもしれないね」とアドバイスを頂き
テキスタイル専攻を受けたのがきっかけです。
実際3年次の織専攻を選択したときは、経糸と緯糸のぶつかりで生地の色を出していくという考え方は私に合っていました。


在学中にどのようなことを学びましたか?またその経験は社会ではどんな役に立ちましたか?
課題で、糸染め、整経、経通し、織りまでの工程を自分でやった経験はとても役に立っています。
量産の織物工場だと、より専門的な知識が必要になり勉強の日々ですが、その時に必要な情報を理解するまでのスピードは早くなります。
在学中はドビー組織を重視してオリジナル組織図を自分でつくっていたこともあり、織物組織については現在とても役にたっています。
織物の密度や糸番手の感覚などをクライアントの方からヒアリングを通して汲み取り
組織図を作ったりシュミレーションに反映したりする業務内容に活かせています。


学生のみなさんに何かメッセージはありますか?
大学は一番純粋にものづくりができる時間が与えられていると思います。
だからこそ、自分のやりたい事等に悩むことが多くなると思います。
テキスタイル科は課題を通して、デザイン的な側面・プレゼン的な側面・技術や設計的な側面を学べるところが面白い所だと思います。
将来自分が仕事をした時に、どんな側面が自分に向いているかが気付きやすくなると思うので
可能性を広げやすい学科だと感じます。のびのび楽しい学生生活を送ってください。

 

 


取材協力
有限会社福田織物


interviewer 熊谷綾乃
この度は取材にご協力頂きありがとうございました!